「責任なんて、そんな…！」
確かに先生が困っていたら助けるのが当然だと思うけど、
今回に関してはそんな気持ちで来たわけじゃない。
ただ純粋に私も先生に逢いた―ーー！
「悪いけど、二人きりの時間に邪魔しないでくれる？」
ふわっと背後から抱き締められた感触からすぐ、手に持っていたはずの携帯が奪われる。
気づいた時既に後ろから先生の声が聞こえてきて、
私は先生の腕の中で身動きすら取れないままだ。
『先生、櫻井は単純バカやから何でも言う事聞いてまうんスよ。勘弁してやって下さい』
「単純バカ？あぁ〜確かにそうかもねぇ。でも僕はそこが可愛くて仕方ないけどね〜」
先生は携帯を持ちながらあははと笑い椎名と当たり触りのない会話をしている。
