「おい。飲みすぎだぞ」
そう話す椎名を横目に私はグラスを一気を空けた。
「すみませぇん、もう一杯くださいぃ」
グラスを片手に持ち上げ、忙しそうに動き回る店員に注文をする。
店内たくさんの人間で賑わう居酒屋。
華の金曜日だけあって店内はほぼ満席状態だ。
互いに向かい合うように座る私達のテーブルには酒のツマミや刺身、本日オススメのカレイの煮付けが置かれている。
「これで三杯目だ。自分で酒が弱いの知ってるだろう」
「知ってますぅ。これで終わりにしますからあぁあ」
私はすっかり出来上がり酔いつぶれていた。
目も重たくなってきたし、なんだか眠い…。
「で、先生に何を言われたんだ。どうせ大した事じゃ…」
「―――僕じゃダメかって言われました」
両腕をテーブルの上にクロスした間に顔を埋める私をため息交じりで見つめる椎名だったが、
私の一言でその表情が真顔になった。
「ダメかって、何ですか?どういう意味なんですか」
自分の中ではなんとなく想像が出来ているんだけど、
それが先生の行動と一致しない。
もしあの時、あの瞬間にはっきりと意味を教えてくれたのなら、
私は…――――。


