「こ…こんにちは?」
「おう、なんで疑問系なんだ?まぁ良いけど。」
良いんだ。
「りまちゃんやっほー!」
相馬先輩、うるさいです。
「……どうかされたんですか?」
とりあえずスルー。
「わー、りまちゃんに無視られたー。」
だから、うるさいです。
羅奈ちゃんと喋っててくれないかな?
「ああ、仕事が入った。初仕事だな。」
「仕事!?ですか?」
「さっそくだが、今週の日曜になった。
ケータイのCMで、うちの商品だから親父がお前を推薦して決まったんだ。」
「CM……。」
「不満か?けど、いきなりドラマの重要な役が入ることなんてまず無い。」
不満なんか無いけど……、私なんかにCMなんて出来るのかな?
「………安心しろ。CMって言ってもドラマ仕立てのものだ。」
え、なんでわかったの?不安が。
とにかくそれは置いといて……
「ドラマ仕立て?」
「ああ。お前が彼氏のメールに一喜一憂してるって設定だ。
直接の絡みは……手を繋いだり、抱きついたりだ。」
「手……抱きつく?」
「……もう弱音か?」
初対面の人に抱きつくなんて……。
でも、そんなこともできないんじゃ役者失格だよね。
「いえ、やります。」
またにって先輩が笑った。
「だよな。それと一喜一憂してるところは表情だけで伝えるから、お前の演技力が問われるぞ?」
「望むところです。」
そういって、先輩ににって笑い返す。
そしたら今度は満足そうに笑って、
「よし。じゃまた、日曜日な。迎えいくから。」
って言って去ってった。
引き続き相馬先輩もついて行ってたけど、どうやら羅奈ちゃんと喋ってたみたい。
作戦成功、か。
「りま、仕事決まったね!
私も相馬先輩と喋れて楽しかったー。」
嬉しそうに笑う羅奈ちゃん。
「うん。報告する必要なかったね。」
私は笑ってそう言った。
「なんかりま、早速堂々としてきたね……?」
羅奈ちゃんのこの呟きに、そうかもしれないな……そうだと良いなって思いながら。
