「あーあ、それにしても來様には見せたくせに私には素顔見せてくれないとかショックー。」
うっ………。
「ご、ごめん……。でもメガネ取ろうとすると手が震えちゃって。
それに、メガネとらないと芸能界なんてやってけないじゃん!!」
「だったら私にも見せてくれたら良いのに。
りまの顔超可愛いのにもったいないよー。」
「あなたの顔で可愛いって言われても嫌みにしか聞こえないんですけど……。」
「うっわー、でた無自覚。
ていうか話そらしたよね?りま。」
「それは、ほんとごめん……。でも今度絶対見せれるようにするから!!」
「言ったね??絶対だよー。」
羅奈ちゃん、ごめんね……。
決して信用してない訳じゃないんだけど……。
でも、
「うん。羅奈ちゃんには強くなった顔を見せたいから。
誰にでも見せれるくらいに、周りを気にしないで強く生きれるようになった顔を見せたい。」
自分の気持ちを伝えると、羅奈ちゃんはふっと笑ってくれた。
「わかった。待ってるからね。」
「ありがと~、羅奈ちゃん。」
「それはそうと、りまが芸能人かー。目立つの苦手なのに少し意外かな。」
「芸能人になれば、嫌でも変われるだろうから。」
「でもその変わろうと思うきっかけを作ったのは來様なんだよねー?なんか悔しー。」
そうなのかな?
んー、あの先輩のお陰……なのかもしれない。
「…………けど、いままでなんとかやってこれたのは羅奈ちゃんのおかげだよ。」
そう、羅奈ちゃんがいなかったらとっくに潰れてた。
明るくて美人でいつもクラスの中心にいるのに、私の親友でいてくれたからこんな地味子でもいじめにあって無かったんだと思う。
「りま………。もう超良い子!!なに!?めっちゃ可愛いんだけど!!」
そういって私に抱きついてる羅奈ちゃん。
「あっ、ほらチャイムなっちゃうよ、羅奈ちゃん!!」
「えー、もうちょっと……。」
「……………。」
