帰り道。 前方を歩く千夏が目に入った。 二人の住むアパートの近辺におなじ高校の生徒はほとんどいなくて、蕾も 千夏も一人で下校していた。 その後ろ姿を見てキュンとする女子は多いが、蕾とそのいつメン3人ほど無反応な女子はいないだろう。 その後ろ姿を見て、なぜかふと考えた。 いつから千夏は私の人生の中にいただろうか。 アパートの部屋が隣なので、お互いの両親同士の仲がよかった。 だから気付いた時から千夏はいたはずだ。