リンside







塀の上を歩く黒猫をただひたすら追いかける


その先に、何かがある気がしたから、


猫の足音は聞こえず、私の足音だけが異様に耳に入ってくる。


あぁ…
多分、あの光の向こう側に、何かが、ある…




――チャプン…



葉から落ちる雫はピシャンと弾かれた。