結婚式当日。

ヘアセットも終わり、持っているドレスとにらめっこしていた。

加奈子の為、動きやすいミディアム丈のドレスに決めた。

着替えが終わりリビングへ行くと、タキシードを着た一哉がじっと見てきた。

「おかしい?」

「いや・・何かみせたくないな・・」

「ばか・・もっと素敵な人わんさかいるでしょ。
 それにそんなかっこいい一哉に言われるほうが恥ずかしいわ」

笑いながら1階へ向かった・・

智哉と沙紀が待っていた。

「真理・・・そのドレス素敵・・」と沙紀が言ってくれた。

「まぁうれしいけど、向こうへ行ったら私は普通よ」

「嫌、大人の色気だな・・兄貴、今日は一番かもよ」

「だろ、真理はわかってないんだ」

話ながら式場へ向かった。

早速加奈子の控室へ行った。

「加奈子・・・綺麗」その一言しか言えなかった・・

「真理、ありがとう」少し涙ぐんでいた。

「泣くのは後よ・・」ハンカチでそっと押えてあげた。

加奈子も私を見て、一哉がドキドキしているんじゃないかと心配していた。

時間になったので一緒に部屋を出た。

良樹さんも今日は凄くかっこいい・・

美男美女という言葉が今日の二人にはぴったりだった。

「じゃ 後で」と言って式場へ先に入った・・

会社の上司や後輩がたくさんいた。

「真理・・今日のあなた別人ね・・」政子さんが言った

そんな言葉ばかり言われてもよくわからなかった。

式が始まった・・

加奈子がバージンロードを歩いているだけで泣いてしまう・・

涙腺が緩んで仕方ない・・

一哉と目が合った。やさしく笑ってくれた。

これ以上泣かないように、万遍の笑みを返した。

無事に式が終わり、加奈子の元へ行った・・

「大丈夫?」

「真理のほうが泣いてる」と加奈子も泣きながら抱き合った。

「おめでとう・・加奈子」

その抱き合った姿を写真に撮られていた・・

男3人が優しい笑顔で私達を見ていた・・