「いいのいいの あいつはこれからお見合いだから」 「へえ、お見合い…」 「水琴 ちょっと来い」 あいつは 機嫌悪さ全開の低い声であたしを呼ぶと ホテルのなかに引きずり込んだ。 「え、ちょっと何よ」 無言でエレベーターに乗り込むと迷いなく最上階を押す。