Lone Wolf

シラヌイが去り、亜鬼が一人になると
刹那が声をかけた。

「亜鬼!」

その声に亜鬼が振り向き笑顔を見せる。

「兄さん…じゃなくてセツナ少佐!
なんでしょうか?」

「あれ程真名は教えてはいけないと
言っただろう!父さんの事もだ!」

刹那が必死に言うと、
亜鬼は真剣な顔で、
「帝国軍兼秘密警察に秘密があっては
いけないと思って…ましてや
参謀長官に隠し事なんてできません。」と答えた。

そして、「俺…記憶が曖昧で…
父さん宛てに書いた手紙を
最後いつ出したか思い出せなくて…
父さんきっと心配してますよね…」と
呟いた。

その発言に
刹那は大きく目を見開き、
目の前にいる弟が
自分を慕っていることに、
嫌悪感を抱いた。

(これじゃ里に居た時と
同じじゃないか…)

そして、亜鬼の肩を持ち
「父さんは死んだ!俺が殺した!
里ももう滅んだ!!!」と叫んだ。