『ココはどうして歯車だらけなの!?』

『人間界の時間を管理している場所は
大体こんなだろ…』

『他にもあるの?』

『いいや。ここだけだ。』

それは夢の様な…
ある一人ぼっちの神様のお話。

ーーー

天界はいつも明るい。
清輝を纏わせた天使が居て
人間界と同じ位常に賑わっている。
天界の長は人間を見守り、使いを送っては人間を助けてきた。

そんな優しい神様の
みんなが慕う神様の“弟”は…

「時神!」

「アロウ…」

「まーた時計塔?」

時を動かす神様。

天界の長の弟…時神(ときがみ)
上級天使ランク1…アロウ。

「時計塔は私の住処だ。」

「私達と遊びましょ?」

「私にはそんな時間ない…。
私は仕事をする。」

私は、アロウを遠ざけていた。
天使達はいつも楽しそうで、
それぞれに居場所があって、
時計塔にしか居場所がない私は、
いつしか天使達を羨む様になっていた。

「じゃあ私もいく!
いいでしょ?見学見学♪」

アロウは私が遠ざけても、
しつこく構ってきて、
正直、苦手なタイプだった。
だけど、アロウはいつだって
私の側にいた。