「失礼します。アレイスト大司教」

「失礼しますっす!」

アレイストは
セラ達を見ると椅子に腰をかけ、
ため息をつき
「大変な事になりそうだ…」と
目を伏せた。

「それって…「シラヌイ関係してるっすか!?」

アレイストは驚いた顔をして、
リキとセラを見た。

「やはり、あの爆発は
お前らの仕業だったのか…
あまり天使の姿を
人間に見せてはいけないと…」

「答えるっすよ!!!
シラヌイ絡んでるんっすか!?」

リキは身を乗り出して
アレイストを責めると
アレイストはまたため息をついて
「絡んでる」とだけ言った。

「なにを話したんすか!?」

「鬼の器だけ此方側に寄越せと
言ってきた。
勿論、無理だと言ったが、
奴は“本人の意志を聞くんだな”と言って
そのまま出て行った。」

リキとセラは顔を合わせ、
リキは目を伏せ、セラは何かに気がついた様な顔をした。

「「彼奴は未来が視えるん(だ)っすよ」」

リキとセラは亜鬼がローザを出て行くと
アレイストに伝えると、
アレイストは今回3度目のため息をついた

「未来を変えるのはとても難しい。
そのまま従うのが一番楽だ。
後は時間がなんとかしてくれるからな。
だが神器と器を向こう側に
渡してはならん。
我々はその為にここにいる。」

アレイストは窓を見ると、
「もう夜明けだな…。時間がない。」と
立ち上がった。