神楽が行われている神社に着くと、
神社は大勢の獣人で賑わっていた。
ココノエはそれを見ると幻滅し
ため息をついた。

「この中から神器の器を見つけるの?
めんどくさいなぁ…。ん?」

ココノエが鳥居に寄りかかると、
何処からかSpellが飛んできた。
余裕で避けたモノの、
ココノエはこのSpellが少し気になった。

「へぇ…。僕と同じSpellのタイプだ。」

「貴様っ!!
人の領域と神聖なる神の領域の境に
あるこの門をなんだと心得る!」

(雌狐の獣人…?へぇ珍しい)

「罪深き人間が神域に入るための
大事な入り口に寄りかかるなど
なんて愚かな行動だ!!」

ココノエは狐の耳と尻尾を持ち
巫女の服を着た少女を見ると、
Spellで壊れた部分を元通りにした。

「失礼しました。僕、
秘密警察のココノエと申します。
無礼をお許し下さい狐の巫女様。」

胸の前に手を当て、非礼を詫びると、
ココノエはにっこりと笑った。

「私はリンリンだ。
ところで、
貴様はその笑顔で何人の人を殺してきた。
その様な演技で私は騙せんぞ…」

殺意を込めココノエを睨みつけると
リンリンは「次やったら許さん」と
立ち去って行った。