「ちっ!間にあわねぇ!!」
 明がそう言いながら走ると、ラーグウェイは北斗達の後ろからミスリルの矢を放った。それが綺麗にスケルトンの頭蓋骨に当たり、骨はバラバラと崩れ落ちた。
 「流石エルフ。やるね、ラーグウェイ。それと、ありがとう。美香を守ってくれて。」
 北斗はそう言ってにっこりと微笑んだ。
 「別に良い。」
 ラーグウェイはそう言うと、自分が今まで寝ていたベッドに戻った。部屋には、ベッドが四つおいてあった。どれも二段ベッドだ。

 三十分くらい経って皆が寝静まった頃だろうか。美香が、風流の元に行った。
 「風流さん・・・あの・・・・・・」
 「怖くて眠れないんですか?」
 図星だった。さっきの出来事で、怖くて眠れなくなったのだ。子供っぽいと思うかもしれないが、夜中の二時に、それも居もしないと思っていたものに来られたのでは怖くてしかたないだろう。それに、またいつ襲ってくるかも解ったものではない。