草木も眠る聖なる夜。窓がギーッと音をたてると、スケルトンがカシャンカシャンと独特の骨音を立てながら入ってきた。そして、一匹のコウモリが部屋に入って来て、バンパイアの姿へと変わった。
 「ん?何・・・?」
 美香が目をこすりながら起きると、目の前にバンパイアがいた。美香の叫び声が部屋中に木霊した。その声に驚いて、皆が続々と目を覚ました。
 「いきなりこれか?!しかも、この時間ってーのはありえねーだろ?」
 「確かにそうだね・・・明の言う通りだ。でも、簡単に引いてくれるような人達じゃないよね?最も、人じゃないけどさっ!」
 「ノース様の言う通りですね。バンパイアには気を付けて下さいね。噛まれたら最後、命は有りませんから。」
 「さっさとやろう。時間が惜しい。」
 攻撃をかわしながらの会話が終了すると、ラーグウェイの言葉を最後に、五人は臨戦体制に入った。