「さぁて・・・そろそろ、敵も減ったかなあ・・・」
 美香はそう言うと、サラマンダーとウンディーネを呼び出した。リデロは何かを悟ったように、大木槌を床に打ち付けた。目の前に、錬金術による大きな壁が出来た。そして、その後ろに、美香以外の『善』に部類される者達が入ると、彼女はサラマンダーの炎を飛ばした。敵の足元の床が燃え熱くなると、彼女はウンディーネの水で一気に高温の床を凍らせた。ボロッと床が抜け、敵は全て、階下へと落ちていった。ここの一階分は普通の建物の二~三階分に相当する。いくら頑丈な身体をもってしても、無傷でいることは無いであろう。