「やられっぱなしは、性に合わないね。」美香―――いや、美咲はそう言うと、杖をグールに構えた。「大気の中の空なる気よ。我の杖の先に振れ、水より生まれし竜となれ!ウォーター・ドラゴン!!」
 杖の先から出た一匹の水竜は、グールの群れを完全に飲み干した。だが、それと同時に美咲はばたりとその場に倒れこんだ。
 「ブラウン!彼女の事、頼んだよ?」
 「解かっています、ノース様。」
 ブラウンはそう言うと、美咲と一緒にすみの方へと行った。
 「さーて、ノース・・・こいつ等、ぶちのめして構わないんでしょう?」
 リベロはそう言うと、この前町で買ったハンマーを片手で持ち上げた。
 「俺も・・・今は冷静で居られる自身がないな。」
 ラーグウェイもそう言うと、弓を構えた。
 「明、ノース。どう、する?」
 デントがそう言うと、明はにっと笑った。北斗が全員に攻撃命令を出すと、皆思い思いに暴れ回った。弓、大木槌、拳法、剣技、魔法、全てのものが入り混じった。