舞彩は笑って舌を出した。先輩は窓を開けようと必死だった。

てか、私今…き、キスした!?


「本当に初めてなんだね」

「これが初恋だもん…」

「へー…」


私は葵の青みを帯びた瞳に見とれていた。

この目に見つめられると、何かたまらない気持ちになる。


「桜葉」

「ん?」

「大好き」

「…、ありがと」

「もう泣かせないから」

「私こそ葵を泣かせないよ」


私達は笑いあった。