「ねぇ桜葉」

「何?」

「キスしていい?」

「!?」


予想外の言葉に私は思わず離れる。

そんな私を見て、葵は笑った。


「初めて?」

「ばっ…んなわけないでしょ!」

「初めてなんだね」

「!!」


ただでさえ暑いのに、私の顔は沸点にまで達してるんじゃないかと思うくらい熱かった。

てか、これが初恋なんだからしょうがないじゃん…。


「可愛いなー」

「殴るよ?」

「はは、」

「もうさっさとしろリア充共!!」

「ちょっ、先輩!!」


声が聞こえる、校舎の上の方を見上げると、部活の先輩と、舞彩がいた。