ふと、カーテンの外から声がした。


「…あ、向日君、職員室に用があるから誰か来たら呼んでね」

「はーい」


葵の返事をする声が隣から聞こえた。

少しして保健室のドアが空いた。先生が教室を出たみたいだった。

隣から溜め息とベッドに倒れこむ音がした。

それから物音がしなくなった。

…寝たのかな?

上履きを履き、ゆっくり隣のカーテンを開く。


「zzz」

「…寝てる…」


葵は静かな寝息を立てて寝ていた。

ボタンをいくつか外し、ネクタイを緩めている胸元からは、


「鎖骨めっちゃ綺麗っ…」


鎖骨フェチな私には素晴らしい光景だった。