魔法書使いの蒼き人



「'風よ……'」


レイが唱えると手紙が流れに沿って窓の外へ行き、どこかへ飛んで行った。


「今日は解散」


各自寮に戻る合図はこの一言。


ロイド、ニーナ、ナルシスが部屋を出ていった。


ちなみにここはレイが使っている小屋。


俺はいつも通り、最後まで残っている。


「ねぇ、リュウキ」


「何だ?」


窓の外に視線を移したままレイが口を開いた。


「世の中は不公平だよね。 必ずしも平等だなんてできないんだから」


そう話した横顔は何だか寂しそうで……。


俺は近づいて同じように夜空を見上げた。


「確かにな。 だが、必ずしも不公平でもないな。


こうして夜空を見上げたりとか平等にできるだろ?」


「!」


雲から姿を現した双月はやけに輝かしい。


「……リュウキって……」


「ん?」


俺に顔を向けた表情は……、