魔法書使いの蒼き人



「大丈夫。 あたしは酷使して二度と死に際をさ迷ったりしないから。


ありがとう、リュウキ。 あたしを心配してくれて」


「!」


そっと頭を撫でた。


リュウキの毛質が柔らかくてさわり心地がいい。


「でもそのままはできないから。 違う方法でソフィを助けるよ」


「……それはレイにしかできないのか?」


「そうだね」


「……わかった。 なら」


組まれた腕が解かれると同時に温もりも薄れた。


「ぶっ倒れない程度で行ってこい!!」


――ドンッ


「わっ!」


思い切り背中を押され、あたしは前に数歩出た。


思わず振り向くと、リュウキは口を押さえ、横を向いていた。


……ありがとう。


今度は口には出さずに言い、ソフィに向き合う。


あたしは気弱になってしまった。


――パンッ


両手で頬を叩き、気合いを入れて歩き出す。