魔法書使いの蒼き人



「……ソフィ」


あたしの小さな声は、今の彼女には届かない。


「あぁあああああああああっ!!」


悲鳴にも近い叫び声が広い草原に響く。


今すぐにでも楽にしてあげたい。


「……待ってて」


魔法書を開き、唱えようとした瞬間、


「レイ! それを唱えるのだけはやめろ!!」


手から魔法書が落ちて、開いたまま地面に落ちる。


「!」


リュウキの悲痛を含む叫び声が聞こえ、同時に胸の前で組まれる腕、背中越しに感じる温もりを感じた。


「……リ、リュウキ?」


突然で軽くパニックを起こしてしまった。


「俺は、レイのあんな血塗れで……二度と目を覚まさないんじゃないかって……見たくないんだよ!!」


「……あ」


リュウキ、震えてる。


「悔しいけどなす統べないのはわかっている。 けど、それだけは……」


「……」


あたしはそっと組まれた腕に手を添えた。