魔法書使いの蒼き人



「いえ、彼女らの言っている事に間違いはないですから」


「……え?」


「わたし、周りより魔力が少ないんです。 出せるのはギリギリで初級ぐらいしか…属性とかもないですし」


目を伏せて話すソフィは悲しそうだった。


「レイさんの凄かったです。 希少で使うのが難しいと言われている魔法書を使いこなせているんですから」


「あたしだって杖から魔法書に変わったときスゴく苦労したよ。 使いこなすどころか自滅しかけたりするし」


あれは今も覚えてる。


「基本ができてなきゃ応用もできないからね。 ソフィ、ゆっくりでいいんだよ。 自分のペースで積み重ねていかないとね」


「……はい。 では、次の授業が始まりますので、これで失礼します」


「うん」


ソフィは一礼して背を向けて歩きだした。


その背を見ているととてつもない不安に覆われて、その後の授業に集中できなかった。




*****