「ニーナはナルシスと踊るんだよね?」
「!!」
ニーナは分かりやすい程に顔が赤くなっている。
「……だったら言っちゃいなよ! あたしだけじゃなくてさぁ」
何かを知っているような言い方だ。
「リ、リュウキ君」
急にかしこまった態度をとるナルシス。
「な、なんだよ」
俺までかしこまってしまう。
口をパクパクと動かして言おうとして断念。
何回も繰り返していくうちに意を決したように頭を上げる。
ニーナの手を掴んで、叫んだ。
「僕達、つ、付き合うことになりました!」
…………は?
今何て言った?
付き合う?
どこかへのパターンじゃなくて?
ニーナとナルシスは顔を真っ赤にして俯いている。
だから、これは、そういう事……。
「はぁああああっ!!?」
俺の絶叫が小屋の外にまで響いた。
襟を掴んで前後に揺さぶる。