ちなみに`属性=得意分野´だから、他のは出せないって事は無い。
――ガタッ
「じゃあ、あたしはもう行くね!」
会話がキリのいい所で終わったのか、片手を上に上げて席を立った。
「えぇ~…今日はもう会えないの?」
クラスメートの女子生徒が言う。
「続きは明日ね、バイバーイ!」
集団に向けて手を振って教室の出入り口に向かう。
その間際で俺らの方を見て、小さく笑い教室を出て行った。
レイがいなくなるのは決まって魔法実技の時だ。
『魔法書使いだからか、杖を使う授業とは合わないんだよね。 学園長には許可得ているから』
と言っていた。
「……俺らが実技の授業の時は何をしているんだ?」
ロイドのふとした質問に俺ら兄妹は揃えて、
「「さぁ?」」
と答える。
レイはどこか秘密がありそうだ、と俺は思った。


