ロイドは学園長と別れた頃を見計らいレイに声をかけた。
『そ、そりゃあ五年間も旅してたら自然と身につくもんだよ?』
「……――と答えた時の表情はかなり引きっていた。 あいつ嘘はつけないな」
「それ、本当か?」
「あぁ」
ロイドは俺からレイのいる方向を見る。
「しかも、去り際に俺のだけではなくリュウキ、ニーナの属性も答えやがった。 『ロイドは火・風属性、リュウキは火属性、ニーナは土属性でしょ』っと……」
「……えぇ!? 私、レイちゃんに属性教えた覚えないよ?」
ニーナが目を見開いた。
俺は最初にレイに言っちまったもんなぁ……。
俺は手を顎に載せる。
属性はそれぞれ火・水・土・風……それとこの世に稀に存在する無の属性がある。
自分から何を唱えられるかなど余程の信頼関係が無い限りは相手にいう事はない。
……論外はあるけど。