魔法書使いの蒼き人


しばしの沈黙。


「……今不穏な単語が頭を支配しているんだが」


「ロイド君の言葉にひどく同感するよ」


「私も」


「……レイ、学園長にうまく話をしてくれたんじゃないのか!?」


俺の言葉にレイはポカンとし、すぐに表情を崩す。


「ははっ、確かに話しはした。 だけどそれは、休んだ分の課題はきちんと出るから、と条件を呑ませただけだよ」


「はぁっ!?」


レイはさぞおかしそうに、笑い始める。


「あたしら学生じゃん。 それなりの事態にはそれなりの対処は必要でしょ? 安心して、課題の中でわからない所はあたしが教えてあげるから」


「……余裕そうだな」


ロイドの顔はこれまで以上の不満顔だ。


「だって、これでも十代の内に高等部の全知識は習得済みですから」


「「「えええっ!?」」」


あっさりと衝撃事実を聞かされ、驚きを隠しきることができなかった。