魔法書使いの蒼き人


「それはご存じありませんでした」


残念そうにシュンと落ち込んで見せる。


「……レイリア様、このような格好でたつのではありませんよ。 着替えましょう」


――パシッ


「触るな」


肩に触れた手を勢い良く振り払った。


「なっ、どうされたんです? 何者かに素肌を晒されたことに怒っておるのですか?」


「それもあるけど。 何よりもあくまで"私は知りません"という他人面のアンタに腹が立ってる!」


「……何を言っているのでしょうか?」


また、胡散臭い笑みを浮かべる。


大臣は頭が切れるのは知っている。


今ここでは、しらを切り続けるだろう。


だから……。


「ダァチ、左45度!」


「はいっ!」


あたしと大臣の間を通り、ステージから左側に跳躍する。


「ぎゃあ!」


悲鳴が聞こえ、人混みがなくなっていく。


ダァチが配給係の使用人を一人を取り押さえていた。