[安心して。 レイはれっきとした人間だから]
「じゃあ……」
[例え膨大な魔力を得ていても全属性使えても、レイは人間に変わりはない!]
手を引っ張られ、ノルンに抱きしめられた。
[ただ、たまに呼び出すのはオレが惚れ込んでるからだよ]
「……!?」
固まるあたしを見てノルンは笑い出す。
[冗談はさておき。 レイは戻らなきゃねー]
額がくっつき、ノルンの顔がかなり近いが、
……そんな状態を意識する事なくそのまま目を閉じた。
不快感は無いけど何かが抜けて……。
ノルンが悲しげに笑っていた事に気づく事なく、
[お別れだよ…レイ]
最後に聞こえてきた声であたしは現実に引き戻された。


