魔法書使いの蒼き人


「うぁ…今の何だったんだ?」


「頭、が痛い」


「お前気絶してたぞ」


周りからそんな言葉が聞こえてきた。


「……それにしても驚きだな」


魔法書が浮くなんて……。


それに先程までのレイの雰囲気が一変している。


「……このままではレイちゃん負けちゃうのかな」


ニーナが不安げにそんな事を言う。


「いや、むしろロイドの方がピンチになっているな」


「そうなの?」



「あぁ」


レイの突如の魔力放出によりダメージを受けているかもしれない。


それに短期戦派のロイドがここまで長引くと……。


「今のところ魔力をあまり消費していないレイの方が有利かも」


それに、今からスゴいのだしそうだし。


「そう、なの?」


「あぁ」


ニーナから視線をフィールド内に戻した。