――――……


――ドンドンドンッ


「アリア様、レオン様、いますかー?」


カルロさんがドアを叩いている。


蒼い屋根に白いレンガのこぢんまりとした家。


煙突から煙が出ているから不在では無いはずだ。


家の中からハーイ、と返事が聞こえてきた。


……レイの声に似ている?


――ガチャッ


「えっ!? カルロっ! 久し振り……って何この大人数はっ!!」


ドアを開けた女性はカルロから周りを見て目を見開いた。


蒼い髪を上でお団子にして纏めて、一般の人が着そうな服を身につけている。


レイの容姿を大人にした感じ。


「実は怪我人がいるんです」


「……わかった、ちょっと杖を取ってくるわ」


女性は家の中に戻っていった。


「……カ、カルロ…さん」


状況が全く読めない。


「まさか、今の女性って……」