〈side.Rei 〉

うーわっ、何この人の多さ。


見回す限り人、人、人!


まさかの全校生徒……?


前方を見ると、ロイドは何もする様子無く突っ立っている……ように見えた。


相手の行動により判断しようってか?


あたしは一人構えるーなんてする気はさらさら無いからとりあえず、相手の動きを見ることにした。


魔法書を少し開いておく。


さて、何がくるかな~。


場合によっては本気は出すかもね。


あ、でも100%は行かないと思う。


せいぜい……。


「フレイム・ボール」





ロイドの杖から出てきたいくつもの炎の球。


威力も強く、尋常じゃ無いくらいの速さで迫ってくる。


魔法で対抗はあまりしたくない。


迫り来る炎の球を縦横無尽によけ、避けきれない物はとっさの水を唱えて防ぐ。


ジュッ、と音を立てて炎が消えた。