「……目にゴミが入ったから…気にするな」
「そっかぁ」
あっさりと納得してくれた。
――ガラッ
「……皆席つー…ってなんでいない!?」
俺がまだ残っている理由、魔法薬の授業が続けてあるから。
根暗教師だからさらに暗くなるだろう?
「あぁっ、ミスター・リュウキ、ミス・ニーナ、どうなってんだ!?」
案の定、オロオロとしている。
「いや、今からロイドとレイの勝負が始まるから…みんな闘技場に行きました」
「なんだって! た、大変だっ…学園長に知らせないとっ!」
そう言って、机にぶつかりながら慌てて教室を飛び出した。
大変…何が?
不思議に思ったが気にしないでおく。
「……じゃあ、行くか」
「うん!」
俺とニーナは杖を取り出し同時に
「「モーメント・ムーブ!」」
と唱えた。
一瞬で闘技場の座席の前まで到着した。


