魔法書使いの蒼き人


〈side. Ryuki 〉

早朝、この日は緊急事態が起きた。


「……レイが、いなくなったって?」


「それで…この手紙が」


マリーヌが俯いたまま俺に手紙を渡す。


これ、一週間前にレイが買っていたのだ。


「内容はなんですか?」


ダァチさんが聞くとマリーヌが首を横に振って、


「それ、ホログラム(立体)・レターといって一度見たら二度と読めなくなるの。 密会とかの指定日を設定するとかの為に使われるの」


「……ミス・レイがなんのために?」


ナルシストが首を傾げる。


「……そうよね。 レイが何も言わずに行くわけがないよね」


マリーヌが再び手紙を手にし、一人一人を見る。


そして、ゴクリ唾を飲み込んで手紙の封を切り開いた。


――ヴォンッ


ノイズみたいな音が聞こえ、手紙からレイが浮き出る。


周りを見ているのかキョロキョロと辺りを見回し、コホン、と咳き込んだ。