魔法書使いの蒼き人


――――……

「全くいくらあたしの顔が酷いからって黙り込む事無いんじゃないの?」


授業終了後、レイは真っ先に俺の所まできた。


うすうす感じていたがレイって"無自覚"なのか?


ナルシストの一言に否定的だったし。


「そ、そんな事無いよ。 レイちゃん美人さんだよ?」


「んも~! こんな可愛い子に言われるなんて…お世辞でも嬉しいぞー!」


隣にいたニーナに抱きついた。


「あぁ…双子とは思えない。 素直な妹に対してお兄さんはひねくれてるし!」


「おい、それどういう意味だ!?」


「そのままの意味だけど」


ふふんと勝ち誇った表情を浮かべている。


「……っさっきは杖無しだったから何もできなかったが……」


やっと戻ってきた杖をレイに向け、


「今は違う! 俺と勝負しろ!!」


教室内にも関わらず叫んでしまった。