「それに…頭がガンガンするほど痛い」


まさかと思い、額に手をふれる。


「おまっ…熱あんじゃねぇか!!」


それでも平静といられるなんて……。


俺らの元に戻ってきたレイは同様に額を触り、表情を曇らす。


「早く馬車に乗せよう!」


その後は二人で一斉にロイドを担ぎ馬車に乗り込んだ。


馬車が動いている間、レイは水の霊力で治癒していた。


暫く経って宿に着き、一足早くロイドを寝かせる。


「ねぇ、どうしたの!?」


マリーヌ達が驚いた様子で部屋に来た。


「ん、あぁ…緊急で戻ってきたのよ。 後、少しの時間小広間を借りれるか聞いてきてくれない?」


「わかった」


ダァチさんが頷き、部屋を飛び出した。


「……たかが熱でここまで騒ぐ必要はないだろう」


ロイドは起きあがろうとしったが、


「いいから寝てろっ!」


レイに叱咤され従った。