「「……!」」
突然の事に俺もレイも動けなかった。
カーペットの上に腰を下ろしたロイドと右手を突き出して荒く息をするレミリア様。
いや、殴られたロイドはカーペットに倒れたと言った方がいい。
「……っ」
唇を切ったのだろうか血が流れカーペットの上にシミを作る。
「あら、ごめんあそばせ。 でも、ワタクシに逆らうからいけないのよ」
「! そんなの「理不尽だな」」
俺が言うよりロイドのほうが早かった。
レミリア様のこめかみがピクリと動く。
「俺は、アンタの思う通りに何かなるものか。 それに八つ当たりとは随分とお偉い様なんだな」
左頬が赤黒くなっている顔でニヤリと笑う。
「このっ!!」
レミリア様の右手が振り上げられ、俺はロイドの前に立った。
「……レミリア、いい加減にして」
地を這うような低い声が魔力の放出とともに発せられた。


