魔法書使いの蒼き人


――――……

「っはぁ、さすが高級」


部屋へ通された俺らはその後各部屋に男女で別れた。


部屋に入ると天井にはシャンデリア、高度な技術で造られた猫足テーブルとチェア、フカフカのベッドが奥にあった。


「……俺、明日シャワー浴びる。 今日は疲れた」


と言ってロイドは左端のベッドに横になった。


「……リュウキ君、ナルシス君、紅茶飲むかい?」


その後、ダァチさんがティーポットを片手に聞いてきた。


「……いただきます」


「僕、手伝いますよっ!」


「いいよっ、いつもの僕の日課たから」


ダァチさんはニコリと笑い、ナルシストを制した。


「そういや、ナルシスト怪我は平気なのか?」


あんな致命傷を負ったのだ。


「……ニーナちゃんの治癒魔法のおかげでなんとも無いよ」


苦笑いを浮かべシャツの裾を捲り、腕を見せた。


傷がすっかりと消えていた。