魔法書使いの蒼き人


「二人は…何をしているのかしら?」


ニッコリと笑うマリーヌに寒気を感じる。


声は明るいけど、何かが正反対に表れている。


笑顔に黒いオーラが……。


つまり、怒っている。


「ひっ姫…これは「今は言い訳聞きたくないな~…」」


ダァチの言葉を遮りマリーヌは杖を取り出した。


「「っ゙!?」」


彼女の後に立っている四人は何が起きたのか不思議に思っている。


今からマリーヌが行おうとしているのは、あたしにダァチにとって恐ろしいこと。


あたしの顔はすごく真っ青だろう。


逃げる…それはマリーヌには通用しない。


言葉ではなく雰囲気でわかる。


「マ、マリーヌ…あの…それ、だけは……やめっ」


マリーヌは杖を振り唱えた。


「エクスプロード!!」


あたしとダァチの空間が歪み、爆発音と共に崩れた。




*****