「レイ、ケンカを買っちゃダメ。 あきらかに八つ当たりみたいな気がするんだけど」
「確かにアイツの思い通りになるのは不服だけどさー…もう一喝入れるだけだから」
それでも制されたままで、どうにもならない。
「……何? あたしに楯突く気?」
「その気はないよ。 でも、ダメ」
「ダァチの頑固者!」
「そんなのレイに言われる筋合いはない!」
ギリギリと睨み合うあたしらを見て、藍髪はいてもいられなくなったのだろう。
「おまえらっ! オレを無視するなっ!」
この状況でよく間に入り込んだと思う。
「「なにっ!?」」
ギッと藍髪を同時に睨み付けるとビクリと身体が跳ねた。
「だ、だからっ…オレを無視する…ゴハッ!!!」
あたしは藍髪に電光石火のように間合いを詰め鳩尾に一撃をお見舞いする。
そのままあたしの方に倒れこみ、受け止めて地面に寝かせた。


