ナルシストの肩を担ぎ、ロイドとニーナとでしばらく歩いた。


(後方では精霊達がじゃれ合っていた。)


歩いてどのくらい経ったのだろうか。


「「「……」」」


目の前にはどデッカい扉が建っていた。


扉には魔法陣が刻まれている。


「……レイの暗唱の時に出た魔法陣と似ているな」


「似ているじゃなくて同じだ」


ロイドは頭がほぼ垂直になるほどまで扉を見上げている。


「……でも、どうやって入るんだろう?」


ニーナは扉に近づきそっと手を触れた瞬間、


――ブワッ


「きゃあっ!」


叫んだと同時に目の前から消えた。


「「「ニーナ(ちゃん)!?」」」


俺とロイド、いつの間にか調子を戻したナルシストは同時に叫び、扉に近づく。


――ゴゴゴゴッ


突然の地響きと共に扉がゆっくりと開いていく。


俺らはその間に飛び込み走り出した。