「ここだと本来の背丈に戻るの。 外に出るときは身体の負担にならないようにチッチャくなってるけどね」


肩越しから俺を見てニッと笑う。


「レイは先に行ってるよ。 そこで会わせたい人がいるからって」


「……どこに」


「ずっと先、歩いて入ればいずれは着くよ」


「……なんか適当だな」


兎に角、行くか。


「ロイド、ニーナ行こうぜ」


「うんっ」


「……アイツはどうすんだ」


アイツとはナルシストの事で、未だにうずくまっている。


「……連れてくしかねぇだろ」


俺は髪をかきあげ、ナルシストの方に近づく。


「す、すまない、ね。 酔って、しまった」


すぐに「ゔっ!」と口を抑えた。


「あらー、男の子のー友情はーいいわねー」


何を勘違いしているかアースはニコニコしている。


「……歩けば、少しは落ち着くはずだっ!」


腕を掴み無理やり立ち上がらせた。