勢いよく肩を掴んだからか颯くんは一瞬よろけたけど、すぐに立ち直って、



「う〜ん…それは、萌加ちゃんを避けてるってこと?」




「うん…そんな感じがするの」




「俺は、少し萌加ちゃんのこと意識してるんじゃないかなって思うけどな〜」




「え、ほ、ほんと!?」




あたしは目をパチクリする。




「あくまで俺の予想だけどね。

でも、萌加ちゃんが好き好き言わなくなって気にしてるのは確かだよ」




そ、そうなんだ…。




「好き」って言わなくなって、気にしてる…んだ…




でも……気にしてるのに、なんで避けるの??




「頑張れ、萌加ちゃん。
アイツ、なんだかんだ言っても昔から萌加ちゃんのこと気にしてんだから。」




「じゃ、俺はトイレ行ってくるわ」と言って、颯くんは歩いて行ってしまった。





風麻があたしのこと、気にし始めてると聞いた今、だんだん心が晴れていく


だけど、やっぱり風麻が朝早く行ってしまう理由が知りたい。




…よし。




放課後、風麻と話す!




そう決めて、あたしは自分の教室に戻った