「うほー！！可愛すぎる！」
「やばっ、桜ちゃんやばっ！」
何が「うほー！！」だ。
あんたはゴリラかっ。
何が「桜ちゃんやばっ！」だ。
あんたの方がやばいわ。
結局、連れて来られてしまった教室
ありえない。本当ありえない。
恥以外の何物でもない。
「......最悪」
ポツリと呟いたはずの私の言葉は
「何が最悪なのよ！こんなにチヤホヤされちゃって！」
由奈にきっちりとすくいとられていた
「チヤホヤ？！みんな面白がって見てるだけじゃん！！」
「なに見てそんなこと言ってんのよ。
みんなの目はハートよ！！ハート！」
はいはい。ハートねハート
それが本当だったら嬉しすぎるよね
よし、想像しようか
みんなが私を見て目がハートになっちゃった！
みたいなのをさ。
.......無理だ。
無理すぎる。
私を見て目がハートとか、なんなんだ。
ありえなさすぎる。
「おい」
突然聞こえた低音ボイス
