目を覚ますと、私はまだ陸に膝枕されたままでいた。
正確にはわからないが、一時間くらいは眠っていたのだろうか。


そっと目を開けると、何かを読んでいる陸と目が合った。


「ななちゃん、おはよう」

「うん。ごめんね。ずっと疲れたでしょ?」

「イヤ、大したことないよ。ななちゃんの寝顔、可愛かったし」


陸は読んでいた雑誌をテーブルに置くと、また私の頭を優しく撫でた。


陸は私の髪を触るのが好きだ。
私も、陸にそうされるのが好きだった。


私達は、とても上手くできている。