本当は今にも走り出したい気分だった。
嬉しさのあまりに、心も身体も浮き足立つ。
一分でも一秒でも早く会いたい。
陸の顔を見たら、先ずは何て話そうか。
何だか少し、恥ずかしい気もする。
変なん気分。
こんな気持ちは初めてだ。
こんなに早く駅に向かったとしても、陸の乗った新幹線が到着するまではまだ時間があるのはわかっていた。
それでも歩みはどんどん速くなり、それに合わせて白い息も弾む。
寒いはずの冬の外気ですら、今はまるで感じない。
人も車も、まだ疎らな時間帯。
それでも日曜日の駅前ともなれば、あと数時間もすれば人で溢れかえるはずだ。
この、ほんの一時の朝の静けさが特別な時間のように感じられ心地良かった。

