「わかんない。手紙はね、いっぱい届くんだけどね。 いつ帰ってくるとか書いてないし。 それにさ…、リアルタイムじゃないんだよね」 そこまで言ってから、一呼吸置くように窓の外を見た。 空が寒そうだ。 「陸の書いた手紙、私の所に届くまで二週間くらいたってるんだよ。 なんかさ、遠い所にいるんだ…って」 「そっか。それで七海は余計に淋しくなっちゃう訳だ?」 私は裕美の質問に無言で答えた。 もれなく、大きな溜め息も添えて。