どうしようもないくらい好きでした(仮)




それでも、陸への想いは日に日に強くなるばかりで。
募る想いは、時より私を苛つかせる。


学校で過ごす退屈な時間は、更に流れる速度を緩め、私の心は体だけをそこに置き去りにしたまま、どこか違う場所へとフラフラさまよい歩いていた。


「七海、またボーッとしてる!」


心配そうに私の顔を覗き込む裕美の困り顔に視線を向ければ、ここが教室なんだと思い出すのだった。


「陸さん、いつ帰ってくるのかまだわかんないの?」

「そっ、わかんない」

「でも、もう直ぐ帰ってくるんでしょ?」


机に頬杖をついた私に視線を合わせるように、裕美がしゃがみこんでいる。