どうしようもないくらい好きでした(仮)

 


新学期が始まりどこかソワソワとしているようでいて、夏休み明けのそれと比べてみれば大した事もない。


私を含め、クラスの誰もが淡々した落ち着きを見せていた。


相変わらず私のテンションは最低で。
それでも自分でも気づかないうちに涙が零れ落ちている…という事はもうなくなっていた。


人間の順応性には驚かされる。


陸からの手紙はあれから何通も届けられ、私はそのたびに飛び上がるど嬉しくなった。


興奮を隠しきれないような、まるで踊るような文字で。
その日眼にした物についてや、出会った人について。
出来事について書かれていたり。


はたまた、まるで現実に引き戻されてしまったかのような、整った綺麗な文字が並んでいる事もあった。