次の日の放課後。 私の手の中には、小さなスノードームがあった。 それを持って久しぶりに陸のアパートへの道のりを歩く。 本来ならば、陸が待っていてくれて。 陸に会えるというだけで、高鳴る気持ちを隠しきれずに早足になってしまう道のりを、今日は複雑な気持ちで歩いた。 ポケットにはアパートの鍵。 それを確かめるように時々ポケットに手を入れ指で触れる。 今はそんな小さな鍵一つが、陸と私を繋いでいるのかもしれない。 そう思うと、確かめずにはいられなかったのだ。